自分の名付けの瞬間を見たことがあります。
胎内記憶があるわけではありません。

4才頃だったか、母が漢字辞典を見ながら
私の名前に使う漢字を考えてくれました。
それまでは、片仮名でした。

父の姓と合わせて9文字もあって、保育園の
ロッカーに書かれている名前が私だけ長い。
先生に名前→苗字の順で呼ばれる違和感。

普通の名前がいい…。
「子がつく名前が良かった！！」って
母に言ったりしていました。

両親の話し合いの元、「日本で暮らすなら、
母の姓と漢字の名前を使わせた方が良いね」
となったようです。

私が1才になる前、政治亡命のような形で日本に
来た父が、そのまま留まることを決めたタイミング
だったのかもしれません。

日本の苗字を使えるようになるなんて、
なんて素敵なんだろうと心躍りました。　

キラキラ感は薄い苗字だけど、まあいいわ…って。
12月12日は漢字の日。

「いいじ」の語呂合わせなのだとか。
母がランプの下で漢字辞典と睨めっこする姿が
思い出されます。